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たんぽぽ隊長による健康探検ブログ

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慢性痛 ②
前回、慢性痛について触れましたが、今回はその続きです。


急性痛は、生理的状態における痛みですから、身体の組織に損傷や炎症などがあり、痛覚受容器(痛みをキャッチするセンサー)の興奮によって起こります。この興奮が神経線維を伝わって、痛みとして認識されるわけですね。
例えば、骨折したとか、打撲したとか、筋断裂したとか、微細であっても筋肉などに傷が生じたとか、出血した(血管が壊れた)とか、ヤケドしたとか、そういったことが当てはまるわけです。
慢性的な痛みの代表格として扱われていた関節リウマチも、実は免疫のトラブルによって、急性痛が日々新たに起こっているということのようですね。
これらの反応は、有害な刺激に対する何らかの組織障害を知らせる意味があるわけですから、まさしく警告信号なわけです。
ですから、痛みの引き金となる有害な刺激、組織損傷などが解除、回復されると、その役割を終え、速やかに消失してくれます。

しかし、慢性痛はこうした「警告信号としての痛み」、「症状としての痛み」ではありません。
慢性痛においては、急性痛のような痛覚受容器の興奮が起こっているのではなく、それ自体が警告信号としての役割を担っているわけでもなく、「慢性痛」という新たな病気としての側面を持っています。


慢性痛は、正常時には触・圧覚などと独立して作用している痛覚が、痛みが長期にわたって継続されることによって、脊髄などで混線状態を起こした状態に変化してしまい、この状態が痛みの原因となっているのです。
これを神経系の可塑性(かそせい)といいますが、これによって痛覚受容器を興奮させるような痛みの原因はないのに、痛み信号が起こってしまうわけです。

痛みが持続すれば、損傷した組織が治癒した後にも、慢性痛が生み出される可能性があります。
警告信号の役割を終えた痛みが、慢性痛症へ移行させないためにも速やかに取り除かなければなりません。
それが、適切に処置されず、痛みを継続させてしまうと慢性痛という新たな病気をつくってしまうのです。


慢性痛の痛みは痛覚受容器の興奮から始まる急性痛とは、まったく別のメカニズムによって引き起こされているわけですから、神経系の可塑性によって起こされている慢性痛の痛みに対して、よく急性痛の診断で見られるような「X線写真を見て特に問題がない」とか、そういったことは痛みの解消にはあまり役立たないように思われます。


これまで痛みに対しては、急性痛であれ、慢性痛であれ、それらを区別することなく、治療がすすめられてきたように思います。

慢性痛は、急性痛とは違って、神経系の構造的な変容があるにせよ、本質は神経系の働き方の誤作動(混線)なわけですから、急性痛と慢性痛の痛みを鑑別することが痛みの改善の重要な第一歩であるといえます。

急性痛においては、警告信号を発している原因を取り除くアプローチ。

慢性痛においては、そこで起こっている神経系のゆがみの広がりを食い止め、回復させるアプローチ。

つまり、神経系を正常に戻すためにその反応プログラムを変え、新しい反応プログラムを学習させていくことが必要なのです。
そのため、構造的な評価に偏らず、働き方、反応の仕方に注目した機能的な評価にもとづいたアプローチが有効なのです。




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痛み | 22:02:33 | Trackback(0) | Comments(0)
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