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たんぽぽ隊長による健康探検ブログ

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リンパ ② 対策編
前回に引き続き、今回もリンパについて。

前回は、リンパの仕組みを中心に書きましたが、今回は前回書ききれなかった、リンパの循環をよくするための対策編です。

さて、おさらいになりますが、リンパ管には、血液循環における心臓のようなポンプはありません。
では、どうやってリンパ液を運んでいるのかというと、呼吸運動や筋肉活動、さらに動脈の拍動などのわずかな力によって、リンパ液を移動させているのです。
加えて、リンパ管には、ところどころに弁が備わっていて、リンパ液の逆流を防いでいます。

ここでさらにリンパ系の働きをもう一度整理しておきましょう。

カラダの中は、人体を構成している細胞や組織の隙間をうめるように、組織液と称される水によって満たされています。
この組織液、もとはどこから来ているかというと、細胞の代謝によって作られもしますが、血液の液体成分、血漿(けっしょう)が、毛細血管の動脈側から、血管の壁を通りぬけてきます。
そして、静脈とリンパ管を通じて、老廃物などと共に回収されていきます。
つまり、動脈が給水口、静脈、リンパ管が排水管というわけです。
この、排水がうまくいかずに、皮下組織に体液が溜まってしまったのが「むくみ」となるわけです。

カラダの余分な水分を減らすのは静脈とリンパ管です。
しかし、静脈の回収力といいますか、余分な水分への対応力はあまり大きくないのです。
ほぼ一定の水分を排除はしますが、水分が多いからといって排除する量をそれほど増やす事はできないのです。  

そこで、リンパ管がもう一つの排水システムとして重要となってくるのです。
静脈で回収できている間は、リンパ管はあまり働きませんが、水分量が必要以上に増えてきたら、本腰を入れてしっかりと働き始めます。
その対応力は静脈よりはるかに大きいとされていますから、そこが「むくみの解消にはリンパを・・・」と言われる所以でもあります。

また、リンパ管にはもう一つの重要な役割があります。
それは、「カラダの不要な物質を排除する」ことです。
余分な水分の回収とともに、細菌や脂肪などの排除もします。
言うなれば、リンパ管はカラダの掃除役なのです。

リンパ管の機能が低下すると、むくんだりすることは勿論、脂肪がつきやすくなったり、免疫機能も低下してしまうのです。

このように、リンパの循環が悪くなると、カラダにとっていいことはありませんよね。

そこで、日頃からリンパの流れを損なわないような工夫が必要になってくるのです。


では、どのようにするとリンパの循環は、活発に機能するのでしょうか。

このリンパの働きを活発にするのは、静脈機能のUPなくして成立しません。(停滞するとカラダの疲労感も増しますからね)

リンパに必要以上の仕事をさせない、負担を軽くしてあげるということが大切なのです。

手や足の甲に浮き出ている血管がありますよね。
これが静脈。
手を普通に下に下ろしていると静脈は太くはっきりと見えますね。
座っていたり立っている状態では、足の静脈も浮き上がって見えるはずです。

手をバンザイするように上に上げてみると、みるみる静脈は消えていきます。
寝転んで、足を心臓より高い位置に持ち上げてみると、足の静脈も見えなくなっていきます。

これは、手や足の先にあった静脈血が、上から下へ、手や足の先から心臓へと流れたからです。
血管の浮き上がりが大きいほど(もちろん個人差がありますが)、静脈の循環は停滞気味ともいえますが、こうすることで(重力を上手く使うことで)、簡単に静脈の循環を促進させることが出来るのです。

そこで、
仰向けになって、両手両足を床から垂直の位置にもってきます。
その状態で、30秒ほど手足をブラブラさせます。

これだけでOK。

夜寝る前に、毎晩行うだけで、翌朝のむくみや疲労感などは、日に日に違ってくるはずです。


また、動脈と違って、静脈には心臓のポンプの力は及びません
静脈の循環のポンプとなるのは、動脈の血圧や、体液を引き出すタンパク質と関係している圧力、周辺の筋肉の収縮、それから呼吸運動などです。(リンパ管も一緒ですが)

このうち、周辺の筋肉を動かして静脈を刺激することで、循環を促進させることをミルキングアクションといいますが、この作用が大切になってきます。

特に、心臓との位置関係によって、足の循環は停滞しやすいですから、ふくらはぎの筋肉を活発に動かす事によって、血液を心臓方向に絞り上げることが大切になります。

静脈ポンプを活発化するためには、ありきたりですが、「歩く事」です。
それもダラダラとではなく、リズミカルに。
脚も気持ち高く上げて、鼠蹊部を刺激する要領で。
かかとから着地して、つま先まで十分使って、リズムよく。
これがポイントとなります。


こうすることで、静脈の循環は、確保できますので、いよいよリンパの循環を整えていきましょう。

といっても、静脈とリンパ管は兄弟みたいなもの。
これだけで、リンパの循環もよくなってくるんですよね。

しかし、「これでもまだダメ」とおっしゃる方には、こんな方法はいかがでしょうか。



リンパ管は、皮膚のすぐ下を走行しています。
そこで、速効!!皮膚つかみ。
余分な水分がたまっているところは、皮膚をつまむと、分厚く感じます。
リンパ管は手足の先から中心に向かって流れていきますから、手足の先順番に中心に向かって、くまなくつまんでいきます。
指先と肘(膝)を結ぶ線を縦とすると、それと直交するように(つまんだ部分が、先ほどの縦の線に対して横になるように)つまんでいきます。
これを、指先から胸に向かって、足先から膝、鼠蹊部に向かって行っていきます。
リンパ節(腺)が集中している首、わきの下、鼠蹊部などは重点的に。
ひと通り終わったところで、皮膚が一枚だけカラダから浮いている感じがしてきたら、OK。
つまむのは、あくまで皮膚だけですよ。
皮下脂肪は残して、皮だけつまむ要領です。

是非お試しアレ。

それから、よく知られているリンパ・マッサージ。
これは、健康面に対してはもちろん、美容対策としても広く紹介されていますよね。むくみやにきび、くすみ、小ジワ、乾燥など、トラブル肌の解消にも効果的と言われています。

方法は、顔→首、手先→脇の下、足先→鼠径部という方向に行うというもので、間違いないのですが、より効果的に行うにはその順番が大切になります。

まず、首と鎖骨の間のくぼみを刺激します。皮膚を撫でるようにソフトタッチで。
その後、胸→お腹と刺激します。ここが重要ですよ!

ここまで行ったら、手のむくみが気になる方は、わきの下→腕→手→腕→わきの下→胸。
足が気になる方は、鼠蹊部→太もも→膝の裏→ふくらはぎ→足先→ふくらはぎ→膝の裏→太もも→鼠蹊部→お腹→胸 。

正直、手間がかかりますよね。
でも、この手順が大事なのです。

むくんでいる手や脚のほうだけ一生懸命行ってもあまり効果がないんです。これは、車が渋滞しているときに、後続の車を交通誘導しているようなもの。
これでは、一向に解決しませんよね。誘導するのは先頭からですよね。
同じように、リンパも、ゴールに近いところから誘導して行きます。

両下肢、骨盤や腸などの内蔵、左上肢、左頭頚部は、左側にある胸管というところに集まります。
右上肢と右頭頚部のみが、右側のリンパ本幹に集まります。

右側のリンパ管は、右腕・右頭・右胸の辺りだけが守備範囲で、それ以外の全ては左側のリンパ管がまとめて面倒を見ているという明かに左に偏重した循環スタイルでしたよね。

そのあたりも考慮して、左右問わず脚のむくみが気になる方、左腕や左頭頚部のむくみが気になる方は、左の胸やお腹。

右の腕や頭頚部が気になると言う方は右胸。

それぞれ、その部位の停滞をなくしておいてから、その後に、手や脚などの、実際むくみが気になる部分の循環を促していくのです。

あらかじめ、胸やお腹などを行うという下準備をしますから、確かに手間こそかかりますが、こうすることで今まであまり効果が実感できなかった方にも良い反応が現れてくれると思いますよ。

リンパ管は、上記の通り、皮膚表面に存在しますから、ホントに皮膚表面を軽くなでるように、擦るようにするだけで大丈夫です。


下着や靴下の跡がつくのはリンパの流れが下着などによって遮られていることを示します。
それほどにリンパの流れは、軽い圧で影響されます。

せっかく、体操やウォーキングを行って、皮膚やリンパを一生懸命刺激しても、身に着けているものによって、流れを阻害していては、もったいありませんよね。
「それぐらい・・・」と感じてしまうそんな弱~い圧迫でさえも、時間が長くなればなるほど、リンパの流れって、悪くなってしまうものなんです。

なかなか解消しにくいという方は、このあたりにも注意してみてはいかがでしょうか。

             




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健康あれこれ | 13:50:28 | Trackback(0) | Comments(0)
リンパ
リンパの流れが、健康にも、美容にも大事!ということはよく耳にするところですが、血液循環のようにその流れを実感するってかなり難しいものがあります。
血液循環に対しては、血管(主に静脈)そのものを皮膚の上から目で確認できる部分があったり、心臓のドキドキ(拍動)や脈をみたりすることで、その存在は実感しやすいのですが、リンパの流れや、リンパの通り道の管であるリンパ管は、全身に張り巡らされているにもかかわらず、その存在を実感しにくいですよね。

リンパっていう言葉は知っていても、具体的に問われると???という方が多いのも、リンパが身体的な不調によってはじめて、その存在をあらわすという、日常的には影の存在にあるからかもしれません。

そこで、今回はリンパとその働きについて。


ひとことでリンパっていっても、実はあいまいに伝わっているんですよね。

例えば、リンパマッサージというものが、だいぶ浸透してきていますが、このリンパマッサージでターゲットになっているのが、リンパ液の流れ。
一方、カラダの防衛システムである免疫を担当する白血球の中にリンパ球というものもあります。

手や足などにむくみがあって、リンパがたまっているという場合には、リンパ液の流れが悪いということを指し、細菌やウィルスなどの感染によって、リンパが腫れたという場合には、リンパ球の活動によって、リンパ節がふくらんでいるということを指すわけです。

リンパ液もリンパ球も含めて、リンパ系といったりすることもありますが、リンパを知るためには、この二つを分けておくと理解しやすいと思いますよ。

血液は、赤血球に含まれる鉄によって赤い色をしていますが、リンパ液は、やや黄色がかった色をしています。
それは、リンパ液に赤血球が含まれておらず、主に血漿と白血球の一種であるリンパ球から構成されているからなのです。

血液は、骨髄という部分でつくられているに対し、リンパ液は何処からやってくるのかというと、もとは血液からなんです。

血液の中の血漿(けっしょう:血液の液体成分)が毛細血管の壁を通って血管の外に出たものを「組織液」といいます。
この組織液の大部分(80~90%)は再び毛細血管に再吸収されていき、順次入れ替わっていますが、残りの約10~20%が「毛細リンパ管」という管に入っていきます。 この毛細リンパ管に入った組織液をリンパ液といいます。
つまり、血液の液体成分が血管の外に出ると、組織液と呼ばれ、その組織液が毛細血管に戻ると再び血液となり、毛細リンパ管に入るとリンパ液と呼ばれるのです。
ということで、リンパ液そのものは、蛋白質こそやや少ないものの、血漿にその成分はよく似ています。
要は、若干の成分の違いはあっても、身体の体液が、何処にあるのかで、組織液と呼んだり、血漿と呼んだり、リンパ液と呼んだりしているしているということなんですね。

もう少し、説明を加えていくと、体内を流れる血液の量は、男性は体重の8%、女性では体重の7%といわれています。
ちなみに体重60㎏の男性では、約4,800mlの血液が流れていることになります。
血液は、心臓というポンプに押し出され全身をめぐっていきますが、心臓から押し出された血液は、動脈を流れ、酸素や栄養分を身体中の細胞に供給し、細胞が排泄する二酸化炭素や老廃物を受け取って静脈に流れ込み、再び心臓に戻ってきます。
動脈を通る血液は、そこから、全身にはりめぐらされた毛細血管に流れ込んでいきます。
この毛細血管に流れてきた血液の血漿成分が、血管の外へ出て、組織液となるのです。
心臓は、一日に約10万回拍動し、血液を送り出していますが、一日に身体の中に送り出される総血液の量は、約8~10トン。
このうち、毛細血管から出て行く血漿と水溶性の物質は、一日に約20リットルといわれています。
毛細血管から出てきた血漿成分=組織液は、各細胞の隙間ににじみ出して栄養分を届け、同時に老廃物を受け取って、再び毛細血管に取り込まれて静脈に吸収されます。
それは、一日にして16~18リットル。
再吸収されなかった残りの約2~4リットルが、老廃物などと一緒に毛細リンパ管に吸収されてリンパ液となっていくのです。
 
リンパ液は、血液とは異なり、心臓のようなポンプの力を持っていません。
そのため、その流れはとてもゆっくりなもので、時として流れにくくなることもあります。
その流れをつくるのは、動脈の血圧や、体液を引き出すタンパク質と関係している圧力、周辺の筋肉の収縮、それから呼吸運動などです。
そのため、リンパ液の循環は、ある意味で、血液循環以上に、疲労やストレス、気候や体調などにも大きく影響を受けるのです。



リンパの網は体中に、隈なくはりめぐらされています。
リンパの流れは、大きくいうと毛細リンパ管→リンパ管→リンパ節→リンパ管→リンパ本幹→静脈という経路を辿り、リンパ管には、所々にリンパ液の逆流を防止する弁があります。
リンパ管は、血管のように動脈・静脈と、行きと帰りに2ルートがあるわけではなく、帰りのルートの一方通行で、まして、体内の老廃物などを回収する働きもしていますから、逆流されると困っちゃうからなんです。

リンパ管は、最終的には静脈に合流しますが、毛細リンパ管の壁は、蛋白質・脂質・糖・電解質が透過できるので、腸で吸収された脂質や他の栄養分は、リンパを経由して運ばれます。

このように、組織液や栄養分の輸送、老廃物の回収をし、一方で、過剰な組織液の排出機能をも併せもっています。


また、毛細リンパ管壁の透過性は毛細血管壁よりも大きいので、細菌なども通過させてしまいます。万が一、リンパ管に入ってきた異物や細菌などは、途中にはあるリンパ節という関所でリンパ球によって捕らえて、殺してしまいます。
リンパ節は、首やわきの下(腋窩)や脚の付け根(鼠蹊部)といったあたりに多く集中しています。
「リンパが腫れる」というのは、このリンパ節で侵入してきた細菌とリンパ球とが戦争している状態のことで、たとえば足に傷を作ると、鼠蹊部のリンパ節が腫れます。
傷口から入った細菌は、傷の周りに炎症を起こすだけでなく、リンパ管に乗って運ばれていき、鼠蹊部のリンパ節で捕られるからです。
こうして、リンパ節は、生体内に侵入した細菌や異物を血液循環中に入れないため防衛する役目をしているのです。


まとめると、リンパの役割は、

・組織液の輸送と栄養分の輸送

・老廃物の回収

・細菌やウィルスなどの感染から体を守る免疫機能

というもので、その他、血液とともにリンパ液は身体の冷却水の役割も担っています。


このように、とっても大切な役目しているんですよね、リンパって。


ところで、リンパの循環は、血液循環のように、左右対称ではないってご存知でした?

両下肢のリンパ管は脚の付け根(鼠蹊部)に集まってきます。
その鼠蹊部にあるリンパ節を経由して骨盤からのリンパを集めて腰部の腰リンパ本幹となっていきます。
この腰リンパ本幹に腸からのリンパを集めた腸リンパ本幹が合流します。 腸からのリンパは腸からの栄養分である脂肪分を沢山含んでいるため乳白色をしています。
このため、この合流点を乳糜槽(にゅうびそう)と呼びます。
このリンパ本幹は胸管(きょうかん)となって胸の左後側を上向していきます。
そして、胸管は左頚部にきて、左頭部と左頚部からのリンパを集めた左頚リンパ本幹と左上肢と乳腺からのリンパを集めた左鎖骨下リンパ本幹と合流します。
この合流したリンパ管は、胸管として左内頚静脈と左鎖骨下静脈の合流点(静脈角)から静脈へと注ぎます。


わかりました?


右上肢からのリンパは、右鎖骨下リンパ本幹に、右頭部と右頚部のリンパは右頚リンパ本幹 に集まってきます。
この両リンパ本幹は合流して右リンパ本幹(右胸管ともいう)となって
右内頚静脈と右鎖骨下静脈の合流点(右静脈角)から静脈へと注ぎます。
 

教科書的に経路を並べると、こういう感じになっているんです。
ややこしいですね。
入力していて嫌になりましたね、ホント。


ここで注目して欲しいのは、両下肢、骨盤や腸などの内蔵、左上肢、左頭頚部は、左側にある胸管というところに集まるということ。
右上肢と右頭頚部のみが、右側のリンパ本幹に集まるということ。

明かに左に偏重した循環スタイルなんですよね。
右側のリンパ管は、右腕・右頭・右胸の辺りだけが守備範囲で、それ以外の全ては左側のリンパ管がまとめて面倒を見ているんです。

つまり、両脚もおなかも左胸・左頭も腹部内臓からも、全て左側を通っているリンパ管に集合して、左側の鎖骨の下の静脈に入り込むようになっているのです。

ご自宅などで、むくみの解消のために、リンパマッサージをするときなどは、この様なリンパの流れる位置や方向を理解して行うだけでも、効果が違ってくると思いますよ。
くれぐれも無理だけはしないように、ですよ。


それから、脂肪は腸から吸収された後、リンパ管を通じて一旦乳糜槽(にゅうびそう)に集まって、さらに胸管を通して静脈に吸収されますから、「ダイエットをしたい」、「コレステロールが・・・」と言う方にとっても、リンパの循環を良くすることは、非常に効果的なんですよ。





健康あれこれ | 14:14:44 | Trackback(2) | Comments(1)
人体は電気システム
人間の身体って、非常にうま~くコントロールされています。
自分の身体の外で起こっている様々な状況に合わせて、身体中に張り巡らされた神経系や様々なホルモンの働きによって、その状況に適応するように、身体内をコントロールしています。
一方で体内の臓器も、これまた神経系やホルモンなどの作用によって、意思とは関係ないところで、私たちが生きていくうえで必要な働きを休むことなく行っているわけです。

このように考えていくと、身体のコントロールは、脳をはじめとする神経系と、内分泌系(ホルモン)がその中枢を担っているということになるわけですが、今回は、少し違った角度から、人体がコントロールされている仕組みをみていきたいと思います。


いきなりですが、人体は「電気」でコントロールされています。

電気?

と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、人体は、発電所でもあって、電気をよく通す伝導体でもあって、そのうえで、電気によってコントロールされているのです。

心臓も肺も電気を出していますし、胃も腸も目も、脳も電気を出しているます。
わかりやすいのが「心電図」。
これは、心臓が発電所であるというシステムを利用して、モニターしているものですね。

また、人体は電気をよく通す伝導体にもなっているわけですが、電線の断面露出部に手を触れれば、たちまち感電しますよね。
突発的な事故ではない限り、試してみる方もいらっしゃらないとは思いますが、濡れた手で電線の断面露出部に手を触れれば、ビリビリッとくるわけです。


何はともあれ、人体は電気を発生させ、それによってコントロールされているわけですが、その電気の発生現場は、細胞です。

そもそも人体の細胞膜の内と外では、いつも100ミリボルトの電位差がおこっているのです。
この状態を「分極」といって、細胞の内側のほうが低いマイナス電位になっているのですが、何らかの刺激をうけるとプラス電位に反転しまう。
これを「脱分極」といいます。

神経系のネットワークもこの「脱分極」によって行われいて、脳からの運動の指令も、身体で起こった痛みの情報も「脱分極」の繰り返しによって伝わっていきます。


もともと細胞の内外は電解液で満たされていて、ナトリウムイオンとカリウムイオンによって濃度平衡を保っています。

ここに、何らかの刺激が加わると、ナトリウムイオンが突発的に内側に向かって流れていき、ナトリウムとカリウムのイオン相互に濃度の変化がおこります。
これが、「細胞が興奮した」という現象にあたります。
このとき、ナトリウムイオンはプラスの電荷をもっているので、それが細胞内に流れこみ、内側の電位はプラス20ミリボルトほど上昇するといわれています。
この脱分極は0.3秒ほど続き、その持続を保つために電解液に溶けこんでいたカルシウムイオンが一斉に内部に移動して、内側のプラス状態を維持するように動き、その後カリウムイオンがあらためて外側に移動して、細胞膜はふたたび分極状態に戻るという一連の流れによって、細胞の興奮は落ち着いていくのです。

こうしてみていくと、われわれの人体の電気を作ったり運んだりしているのは ナトリウムやカリウムやカルシウムのイオンなのだということがわかります。
われわれはイオンという電気に満たされた電気システムなのです。

私たちが、パソコンを入力するために指を動かしているときも、スポーツで汗を流しているときも、ゆったりとくつろいで一見何も活動していない時でさえ、身体内では、生きている限り、こうした分極・脱分極・再分極・分極を絶えず繰り返しているのです。

また、痛みを感じるということは、脱分極が連鎖的に起きているということになります。

痛みの強さは、脱分極の電圧は一定で、ナトリウムイオンの出入りの頻度によって決まると言われていて、強い痛みであればあるほど、ナトリウムイオンは盛んに出入りを繰り返しているということになります。
一方、麻痺はこのナトリウムイオンの出入りが無い状態となります。
痛みと麻痺は、生理学では正反対の現象のことになるのです。

お医者さんが行う神経ブロックという注射は、このナトリウムイオンの出入りを行えなくすることで、その効果を発揮するようなのですが、そう考えると、「座骨神経痛がひどいので、神経ブロックをしましょう」という場合、麻痺していない場合のみ適応となりますね。(当たり前ですが)
すると、「痺れは、麻痺の軽いもの」という認識も誤りだということになりますよね。(これまた、別物だと理解されている方には当たり前の話ですけど)
意外と多いんです、「痺れがひどいと麻痺してしまうから、神経ブロックをして、早く治さないと」という認識を持っている方が。

痺れが麻痺の軽いものであれば、わざわざ麻痺に近づくような(神経の働きを止めるような)注射をお医者さんが打つわけないですもんね。

ある種の痺れにおいては、麻痺の軽いものというよりは、痛みの感じ方(表現のされ方)の一種と考えた方が適しているのではないかと思いますが、専門家の方々いかがでしょうか。

「神経が圧迫されて、痛みと痺れが起こっています」という場合などの神経がらみの症状や不調を、生理学的な目で見ていくと、痛み―痺れ―麻痺といった部分の認識や、現状の医学的なアプローチに矛盾も感じずにはいられないのですが、この辺の話はまた今度にしましょう。


横道にそれましたが、このように、身体がイオンという電気によって動かされているシステムである以上、塩分やカルシウムは、適量こそあれ、なくてはならないものであるといえますね。


私たちの脳の活動も、神経細胞の電気的興奮によって行われています。
脳は、無数の神経細胞の集合体で、その神経細胞から伸びる樹状突起などを介して繋がっています。(シナプスという)

興奮していない神経細胞はマイナス80ミリボルトと言われていますが、そこにシナプスを経由して信号が伝わってくると、その神経細胞はプラス20ミリボルト以上になります。
この現象を、「発火する」といって、これによって起こる波動単位を「インパルス」ともいっています。
脳内では、絶えずどこかの神経細胞で発火が起こり、それが一瞬のうちにネットワーク状に連続放電していきます。
これが情報が伝わるということになるのです。

ちなみに、身体をコントロールする上で大切な「情報のもつ意味」は、神経伝達物質によって伝達されていきます。
神経同士のつながり部分であるシナプスでは、電気によって情報が伝達されてくると、カテコールアミンやアセチルコリンといった神経伝達物質を次の神経に向かって放出し、情報に意味を持たせていきます。
つまり、私たちの脳を中心とした神経系は、電気と化学物質の作用によって、情報をやり取りしているのです。

日常で行っている動作のコントロール、不随意的な内蔵の働きも、そして、
「うれしい」
「くやしい」
「お腹が空いた」
「この映画感動した」
といった多種多様な感情も全て、電気と化学物質の作用によって起こっているのです。


人体は、体重の60パーセントが水分であり、血液や脳脊髄液、リンパなどが循環しています。
そして、細胞と細胞の隙間をうめるように、組織液で満たされています。
血液やリンパの循環が重要なことは、広く知られていますが、実は、電気システムである人体の重要なポイントとなる部分は、細胞をうめる組織液なのです。
組織液そのものは、血液やリンパとも連絡していますから、独立したものではないのですが、人体における活動の活性と制御の仕組みのほとんどを、イオン化された電解液(組織液)のバランスで動かしています。

組織的な信号伝達も信号制御も、とどのつまりは細胞内外の液体中を出入りする電荷をもったイオンによるものによってまかなわれているのです。

水、そしてナトリウムやカルシウムといった電解質。
これらの作用なくして、人体は成り立たないのです。



身体のコントロール | 15:25:35 | Trackback(0) | Comments(0)
疲労の裏側
身体が「疲労する」という状態において、その背景には様々な要素が絡み合っています。

まずは、身体運動の源となるエネルギーの枯渇。
つまり、筋グリコーゲンの枯渇による疲労という状態。

身体を運動させる(スポーツに限らず日常での活動も含みます)には、筋肉中のグリコーゲンという物質がエネルギーとなります。
私達が食事から糖質(ごはんやパン、パスタなど)を摂取すると、消化・吸収された後、肝臓に運ばれグリコーゲンとして蓄えられます。
後はここから必要に応じ、血液を通じて、身体各所に運搬されていくわけです。そしてこのグリコーゲンは、肝臓だけではなくて、筋肉にも蓄えられています。

私達が、筋活動を行うと、筋肉の組織のなかに蓄えられているエネルギー源である筋グリコーゲンが使われます。
筋グリコーゲンの量には限界がありますから、短時間に強度の強い運動をすると、早くなくなってしまいます。

筋グリコーゲンがなくなると、車のガソリンがなくなったのと同じですから、それ以上の運動は困難になりますよね。
これが、エネルギーの枯渇による疲労というわけです。

運動を行ったときの運動持続時間と筋グリコーゲンの量との関係を調査した研究などでは、筋グリコーゲンが早く枯渇する運動は、高強度・短時間の運動ということがわかっていますが、筋グリコーゲンの枯渇が、高強度・短時間の運動を制限している(=疲労させている)わけではないようです。つまり、高強度・短時間の運動での疲労は、筋グリコーゲン云々ではなく、他の要素から影響されている割合が高いということになります。
筋グリコーゲンの枯渇が制限する運動は、低強度・長時間運動です。
低強度・長時間の運動を続けると、筋グリコーゲンが徐々に減っていき、その枯渇が疲労こんぱいの要因になります。

そこで、マラソンや持久性のスポーツでは、グリコーゲンローディングという試合数日前に炭水化物の多い食事を取って筋グリコーゲンの量を増やすようにしたり、試合中にエネルギー補給(摂取)して、筋グリコーゲンの減少を遅らせるようにしたりしています。

日常生活における動きのほとんどが、低強度・長時間運動です。
仕事中の身体の動きは、筋肉を総動員して全力で、ガァーッと身体を使うというよりは、同じような動きの反復(低負荷)が多くありませんか。

全力で、ガァーッと動くと、その動きが直接、疲労へつながるというように結びつけて考えてしまいますが、エネルギーを枯渇させて、身体の疲労こんぱい状態へと追い込んでいくのは、実は、日常ありふれた、一見あまり疲れなさそうな、反復された動きなのです。



エネルギーの枯渇のほか、神経伝達物質の枯渇も、疲労に大きな関係を持ちます。
これは、一般的にいわれる「神経の疲労」とは異なるもので、部活や様々なスポーツのゲームやトレーニングなどで、かなり高強度な運動を実施した際に、この状態に陥るといわれています。

筋肉は、アクチンとミオシンという、2つのタンパク質が引き寄せあうことで収縮します。
この収縮は神経から指令を受けて行われており、そのきっかけを作っているのが、神経伝達物質です。
神経の伝達を受けると、筋肉の筋小胞体という袋から、神経伝達物質が放出されます。
筋線維がそれを受け取ると、ミオシンがもつATP分解酵素の活性が高まり、ATPが分解されてエネルギーが放出され、そのエネルギーによってアクチンがミオシンに引き込まれて筋が収縮します。
しかし、神経から大量に指令が送り続けられると、神経伝達物質が放出され続け、最終的には、一時的に枯渇してしまいます。
枯渇すると、いくら神経から指令が送られても、その指令は筋線維には届きません。
したがって、筋は収縮しなくなるのです。
つまり、身体運動は起こらなくなるというわけです。


さらに、体水分が減少しても、疲労に影響します。
様々な研究で、体内の水分が減ってくると、疲労してくることがわかっています。

私たちが、日常生活において、身体を動かすと、汗をかきますよね。
汗は水と電解質から出来ており、たくさん汗をかくと体内から水や電解質がたくさん失われます。 

例えば、筋肉が活動すると熱を生み体温が上昇しますが、その上昇を抑えているのが「汗をかくこと」、つまり発汗です。

発汗しても水分を補いながら身体活動を続ければ、体温の上昇はある程度抑えられますが、補うことなく運動を続けていると、体内から水分が失われます。
すると、体温が著しく上昇してしまい、作業能力は低下してしまいます。スポーツの場合には、競技パフォーマンスが低下してしまうということになるわけですね。

また、体温の上昇以外に、水分量の低下は、血中の血漿量を減少させ、1回拍出量や心拍出量といった心臓から送り出される血液量を低下させ、心拍数の増加を起こします。
これは、心臓や血管の負担を増すということにもなり、身体的に負担ばかり高めてしまう一方で作業能力は低下し、疲労を呼び込むという最悪のパターンへと陥ります。

このような脱水による身体活動への影響は、高温環境であればあるほど、影響が強くなり、体温の上昇も著しいので、特に夏場の水分補給は、熱中症対策としてだけではなく、とても重要なポイントとなります。


疲労の裏側をのぞいてみると、当たり前に私たちが知っている、食事や水分補給といったことの重要性を、再認識させられてしまいます。

疲労回復には、アミノ酸がいいとか、クエン酸がいいとか、いいものはたくさんありますが、疲労回復の前に、糖質や水分、ミネラルなどを適切に摂取して、疲労しづらいカラダをつくっていきたいものです。




疲労 | 00:07:25 | Trackback(1) | Comments(0)

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