■プロフィール

たんぽぽ隊長

Author:たんぽぽ隊長
たんぽぽ隊長による健康探検ブログ

■最近の記事
■最近のコメント
■最近のトラックバック
■月別アーカイブ
■カテゴリー
■ブロとも申請フォーム
■ブログ内検索

■RSSフィード
■リンク
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
テンセグリティー
さて、今回は、一般の方には馴染みの薄いテンセグリティーについて探検してみましょう。

テンセグリティー(tensegrity)という言葉は、tensile(張力)とintegrity(完全無欠、統合)の合成語です。

もともとは、フラー・ドームで有名なバックミンスター・フラーが発見し、作った言葉のようですが、圧縮力と張力(引っ張る力)という相反する力の釣り合いによって、構造が自己安定化する構造システムのことを指す言葉らしいです。

このテンセグリティーという概念で、人間の身体構造を眺めると、いろんな面で話が合うといいましょうか、ひらけて来るといいましょうか、なかなか面白いわけです。

生物の構造を生み出す基本原理は「テンセグリティー」である!!

こう声高に主張しているのは、米国ハーバード大学医学部のイングバー博士。イングバー博士によれば、細胞骨格から人体骨格まで身体のあらゆるレベルで「テンセグリティー」は適用されているそうなんです。

以下「日経サイエンス」98年4月号より抜粋。

『206個の骨がバラバラにならず垂直に立って安定しているのは、筋肉や腱、靭帯による張力があるからだ。これらの張力を、圧縮力に耐える骨が受け止め、全体として複雑なテンセグリティー構造を作って体を支えている。』     


以下「The Architecture of life(生命の構造)」(Donald.E.Ingber.)より。

『人体の要素は、分子から骨、筋肉、健にいたるまで、まるで自然が選んだとしか思えないほど基礎構造にテンセグリティーを利用している。たとえば、私たちが腕を動かすとき、必ず皮膚が伸び、細胞外基質が伸張し、細胞が捻れて、細胞内骨格を形成する連続した分子が張力を感じとるわけだが、細胞や組織がちぎれたり、連係が途絶えたりすることなくこれらの現象が起こる仕組みは、テンセグリティーでしか説明できないのである。』


また、こうした学者さん以外にも、武術研究家の甲野善紀氏は、自身の技を一挙に進化させたのが、バックミンスター・フラーのテンセグリティーという概念だということ言っているようです。
例えば腕を払うというときにも、身体のテンセグリティー構造を維持して身体全体を総動員すると思わぬ力が出るというのです。




構造的な側面だけではなくて、人体の機能を考える上でも、テンセグリティーという見方には「何か」があるわけです。
この概念を通して、人体構造の成り立ちを考えてみる価値は十分すぎるほどあるわけです。

とはいっても理屈は簡単。

テンセグリティーで、成り立ちを考えると、人間の身体というのは、積み木のように骨が積み重なって出来た構造物ではなく、骨を、筋膜や筋肉、靭帯などが引っ張り合うことによって成り立っているという事なんです。
つまり、筋膜や筋肉、靭帯などの張力がかかることによって、骨格という構造体に力の釣り合いが生じ、それによって安定するということなんです。

テンセグリティーによる人体構造の説明には、ヨットがその例えに用いられますが、筋肉や靭帯などが、ヨットのロープや帆に相当します。これらは引っ張り材であり、互いを分かつ張力のもとで連結しています。
一方、骨はヨットのマストに相当し、圧縮材であり、張力を適正に保つ役割を果たしています。
したがって、連続した張力と局所的な圧縮力が、互いに力を打ち消しあって平衡状態となります。
人体では、筋膜や筋肉などの張力と骨の圧縮力が、互いに力を打ち消しあってバランスを保っているのです。
これによって、私たち人間は、出来るだけ少ないエネルギーと質量で自己安定化をはかっているのです。 

筋肉が慢性的に凝っていて短ければ、それが付着している骨を引っ張り、バランスを崩します。
この場合、ゆがみのある骨自体に力を加えて調整しても、その時だけの変化・改善にとどまります。
また凝っている筋肉を単独で緩めても、一時的なものにしかなりません。
互いに引っ張り合っている筋肉、筋膜などに適切に働きかけ、その上で骨にも働きかけていかないと、生じたゆがみが改善できませんし、凝りは再発してしまうものなのです。


今回は、極々簡単に説明しましたが、テンセグリティーという見方をすると、深~いところでも、いろいろとつじつまが合っちゃうんでよね。

私たちの身体は、「張力と圧縮力のバランス」、つまりテンセグリティー構造によって成り立っていると考え方、いかがでしようか?






スポンサーサイト
ゆがみと健康づくり | 14:24:25 | Trackback(0) | Comments(1)
STOP !! 片噛み癖
肩こりや頭痛がある方の中には、歯ぎしりや食いしばりの習慣(癖?)をお持ちの方が、いらっしゃいます。

中でも、睡眠中に歯ぎしり・食いしばりをしていることは、ご自身では自覚していなかったケースが多く、家族の方に指摘されてはじめて気付いたということも。

こうした歯ぎしりや食いしばりの習慣が、頭や首、肩の筋肉に過剰な負担をかけてしまい、知らず知らずのうちに筋肉の緊張をつくり、結果、 頭痛や肩こりなどの症状がおきやすくなることは、最近ではメディアにも取り上げられていますので、知られるところとなっています。

こうした歯ぎしり、食いしばりの原因は、主にストレスや咬合異常といわれていますが、実際のところ、 その原因と機序はまだよくわかっていないようです。

何せ、寝ている間に起こる現象ですから、本人の心がけ次第で、すぐにどうにかなるというようなものでもありませんし、マウスピースの着用をされている方でも、本質的な解決には到っていないようです。

しかし、歯ぎしりや食いしばりという現象、よくよく見ていくと、特定の側で起こっていることが多いようです。
右側なら右側でいつも行ってしまうという具合ですね。

そして、あくまで私の臨床上の観察ですが、食事で片噛み癖を持っている側で起こっていることが多いようです。

上手に噛むことが出来る効用は、以前「ガムをかもう」ということで触れましたが、片側に偏ってしまった噛み癖は、お顔のゆがみや不良姿勢にとどまらず、頭痛、肩こりなども起こし、さらに歯ぎしりや食いしばりを引き起こしやすい環境を作ってしまうようです。


普通、 食べものを噛み砕く時、 歯には子供で20~30kg、 大人で30~60kgの力がかかるといわれています。
もちろん、歯ぎしりや食いしばりをしている時は、 これより強い力が歯や顎にかかります。

さらに、食事一回あたりの咀嚼回数は、平均600回以上といわれています。
柔らかい食事中心で、あまり噛まなくなっているといわれていてもこれぐらいは噛んでいるわけです。
ちなみに、戦前の咀嚼回数は1400回以上ともいわれていますから、その当時と比べると、極端に噛んではいない訳ですけど。

一日で考えると、約2000回噛んでいるという計算になりますよね。
その中で、大人で30~60kgの力が加わっているのですから、 片側で噛む習慣があればどうなるかは。もうお分かりですね。

片噛み癖が直接あるいは間接的に、かかわって起こるといわれている症状には以下のようなものがあります。

頭痛
耳鳴り
難聴
口が開けにくい
口を開けようとすると顎関節が痛い
鼻炎、 鼻詰まり
肩こり
首の痛み
疲れがとれにくい
眠りが浅い
朝起きにくい
イライラしやすい
集中できない
冷え性
生理痛
腰痛


片噛みが起こる原因はいくつかります。
まずは、虫歯になって痛い側で噛まないようにしているうちに癖になってしまったというケース。

うつ伏せ寝や横向き寝など、寝方が原因で顎に不適切な負荷がかかり、そのため、顎関節にゆがみが生じ、片噛みが起こるというケース。

顎以外の部分、背骨や骨盤、足などにゆがみがあり、その補整のため顎のゆがみを生じさせ、それが片噛みの癖と関係しているというケース。

虫歯の場合は別としても、それ以外の代表的なケースには、どのように身体を使ってきたのかのいう習慣が影響を与えています。(けっして顎に限ったことではなくて)

もちろん、こうした状況においては整体のような徒手療法は効果的ですし、顎以外の部位が影響を与えているとすれば、そうした療法の手を借りながら改善させていくことも必要かもしれません。

でも・・・
ナント、食事の時のちょっとした工夫で、片噛み癖は改善出来てしまうんですよ。

その方法とは・・・


それは、大きく顎を動かして物を噛むということ。


以上!!

これだけです。

だまされたと思って、大きく顎を動かして食事してみてください。
少し大げさなぐらいに、大きく、大きくです。
意識しなくても、左右に食物を移動させながら噛んでしまいませんか。

大きく顎を動かし物を噛むと、口内の食物を舌が自動的に右に左にと移動させる、そういうシステムが備わっているのです。

この心がけで、片噛み癖はそれほど期間はかからずに修正できますし、歯ぎしりや食いしばりが起こりやすいような環境は改善できるはずです。

一日の咀嚼回数2000回、これだけの回数大きく顎を動かしながら噛み方の修正を行うわけですから、きちんと実践していただければ、効果が出ないはずはないですよ(笑)





ゆがみと健康づくり | 21:15:28 | Trackback(0) | Comments(0)
固有感覚のウソ
ゆがみに代表されるような身体のアンバランス。

例えば、まっすぐに立っているつもりでも、腰が丸くなっていたり、肩の高さが左右で違っていたり。

これって、鏡を見たり、他者から指摘されて初めて気づかされることが多いですよね。

もちろん、スポーツやダンスなどをされていて身体感覚が、繊細に機能している方は、「ゆがんでいる感じがする」とか、鏡を見なくても感じることもありますが、多くの場合、実際の身体の状態と感覚には、多少なりとも誤差があるわけです。

私たちの身体システムには、自分の身体の状態をその瞬間瞬間でキャッチして、コントロールする働きがあります。

この感覚を「固有感覚(こゆうかんかく)」と言います。

これは、常に関節や筋肉、腱から、いま開いているのか、どれぐらい伸びているのかなどの情報が、脳に送られています。
これによって、たとえ、目を閉じていても、自分がどんな姿勢をしているのか、手足がどんな格好をしているのかがわかるという仕組みなんです。
この感覚は、いうなれば自分自身の身体の動きで生じる感覚ですから、「運動感覚」とも言われています。

この固有感覚(運動感覚)は、普段は無意識に処理されていますが、新しい運動を学習する時、強い意識の元で運動を実施する際に、はじめて意識に上ってきます。

そういう理由から、日ごろ自分の身体運動に注目する習慣のあるスポーツ選手や、身体を使って表現を行うダンサーの方などは、固有感覚に優れていますから、身体のゆがみといったアンバランスにも気づきやすいということになりますし、自分の身体動作などにあまり関心が無い中で生活を送っていると、そこで起こっているアンバランスにも気付けずに放置してしまいやすいということにもなるのです。


全身の関節や筋肉、腱などから送られてくる固有感覚は、小脳へ送られ、脳幹を経由して大脳の感覚野へ伝えられます。
大脳に送られた固有感覚情報は、錐体路という運動神経のルートを通して、身体各部を意図的に動かしたり、修正したりします。
実際に、身体動作を実施する段階においては、視覚や触覚などからの情報をも統合し、具体的な動き・姿勢の状態を組み立て、筋肉への命令を通じて、それが遂行されるのです。
同時に、この動き・姿勢の結果が、新たな固有感覚情報として、再び脳へフィードバックされます。

全身からの固有感覚情報→小脳や大脳での処理→錐体路を通じた運動指令→運動の実施→新たな固有感覚情報のフィードバック

という一連の流れをを強固にして、新しい運動・姿勢パターンを作り出し、定着させるのが、スポーツや習い事で行われている反復練習の姿なのです。

はじめは、大脳で強く意識して行っていた動きや姿勢も、反復を繰り返す中で、ある種パターンが出来上がってしまうと、同じ動きや姿勢を行う際には、無意識下で処理され、実施されていきます。

日常行っているさまざまな動作。
立つ、座る、歩く・・・
これらの動きは、生まれてこのかた、どれぐらい繰り返されてきたのでしょうか。
慣れ親しんだパターンであればあるほど、たとえそれがどんなものであっても普通のこととして行ってしまう姿がそこにはあるわけです。

もし、日常的なこれらの動作自体が、進退に負担をかけてしまうパターンやゆがみを作り出しやすいアンバランスなものとしてプログラムされ、定着しているものだとしたら?

もともとは、負担もかかり、ゆがみのある動作・姿勢であっても、それが繰り返されるうちに、慣れ親しんだものとなり、大脳では意識されず、一見楽なパターンの運動・姿勢と認識してしまいます。
負担やゆがみが当たり前の状態が、これこそが本来の自分の姿だと錯覚したまま、誤ったまま刷り込まれているわけです

本来負担がかかる動作も、普通のこと。

背中が丸い姿勢も普通のこと。

ゆがみがある状態を固有感覚は、正確にキャッチしてくれない。
あるいは大脳できちんと処理してくれない。

繰り返されてきたものであればあるほど、固有感覚は生かされなくなってしまうのです。

こうしたアンバランスの癖は、意識には上らずに処理されていますから、逆に、本来身体にとっては負担もかからずに、ゆがみも作りにくい動作や姿勢の方法は、新たな固有感覚情報として、大脳で意識に強く上りますので、感覚的には落ち着かない、無理がかかっている感じ・・・といった認識を受けやすくなります。


だから、ゆがみやアンバランスには、なかなか気付けないのです。

だから、本来負担をかけやすい猫背の癖も、本人的には「これが楽」という矛盾が生まれてしまうのです。




自分のことは自分がよくわかる

というのは、ウソなのかもしれないですね(笑)




ゆがみと健康づくり | 13:29:44 | Trackback(0) | Comments(0)
ガムをかもう
肩こりにとどまらず、腰痛やその他さまざまな愁訴を訴えている方の中で、顎のアンバランスが引き金になっているケースって意外と多いようです。
その改善の一環として、ガムをかむことで、バランスを整えることをオススメしていますが、今回は「ガムをかむ」ことの有効性について。

人間にとって、アゴは単なる咀嚼のためにある訳ではありません。

アゴは身体のバランサーとしての機能を持ちます。

満天の星空を見上げると、ついついお口が、ポカーンと開いてしまいませんか?
実は、アノ無意識のポカーンが、姿勢を保つバランサーとしてのアゴの役割の表れなのです。

バランス感覚が発達していない子供の頃のほうが、顕著に出やすいんですが、アゴはお顔を下に向けると閉じ、上に向けると開き、横に倒すと倒した側に側方移動します。
このバランサーとしてのアゴの働きと重心とは、相関関係があって、アゴの動きに合わせて、重心は変化します。

例えば、モノをかむ時。
前ばかりでかめば、重心は前のめりに。
右ばかりでかめば、重心は右に。

そうです。
かみ合わせが悪い(アゴの働きが偏っている)と、姿勢は悪くなり、重心が偏ってしまうのです。

そこで、その修正にガムに登場願うわけですが、それはこんな方法。

できれば粒タイプのものではなくて、板状のガムを用意します。
その一枚を四つ折にして、左右一枚ずつ奥歯にかみます。
こうすると、前後左右にバランスを失っていたアゴの位置が、ちょうど中間位に落ち着くはずです。
左右均等にゆっくりとかみながら、頭を左右にこれまたゆっくりと動かします。
インド舞踊のような動きの要領です。

これを数回繰り返してみましょう。
すると、首から肩にかけてスーッと力が抜けて、アゴはもちろん頭や方のバランスも整ってきます。

それから、ガムをゆっくりとかみながら、ベリーダンスの要領で腰を前後左右に動かすと、これまた腰や骨盤の位置も程よいポジションを取ってくれます。

お試しください。



ついでといっては何ですが、これ以外のガムをかむことの効果を紹介しましょう。

メジャーリーグの選手たちが、試合中ガムをかんでいるのは、すっかり見慣れた光景ですが、あれは、集中力を高める効果と、身体のリラックス効果の両方をもたらすといわれています。

ガムをかむことで、脳内では「セロトニン」という物質が増えます。
このセロトニン、体内で増えるとこんな効果があるといわれています。

・精神を安定させ興奮や不快感を鎮める
   →集中力が高まる
   →自律神経のはたらきが整う
   →ストレスへの耐性が高まる

・姿勢を保つ抗重力筋などの筋肉を刺激する
   →姿勢がよくなり、身体が動きやすくなる

このような効果は、ガムをかんで5分ぐらいで増え始め、30分ぐらいでピークになるようですよ。



ガムをかむって、いいこと満載ですよね。



さらにはこんな効果もあります。

よく知られていることでは、眠気防止。

それ以外にも、ガムをかむことで、顎の骨が発達し、筋肉も鍛えられるので、歯茎も丈夫になります。

また、脳の血液循環が良くなり、脳が活性化しますから、最近頭の働きがちょっと・・・という方にもいいかも。

脳への働きといえば、ガムを繰り返しかむことで、脳の満腹中枢が刺激されます。そうすることで食欲が抑えられ、ダイエットにも効果的。

胃腸の働きが思わしくないという方にもオススメ。
ガムをかむと唾液の分泌が盛んになります。この唾液には消化吸収を助ける成分が含まれているので、消化促進にもつながります。


ガムをクチャクチャ、ということに、どうも馴染めないという方もいらっしゃいますから、きちんとマナーを守りながら、ガムを有効利用してみては、いかがでしょう。

少しずつでも続けていくと、お体の変化に気付くはずです。

お試しあれ。


ゆがみと健康づくり | 00:48:54 | Trackback(1) | Comments(0)
神経の圧迫 ②
前回から神経の圧迫、それも頚椎や腰椎での圧迫ではなく、そこから先の神経の通り道での圧迫について、探検を始めていますが、今回はその2回目。

神経の通り道を、末梢神経絞扼障害(まっしょうしんけいこうやくしょうがい)といいます。
脳や脊髄といった頭蓋骨や脊柱で保護されている神経を中枢神経というのに対して、そこから伸びたコードの部分を末梢神経といいます。
この末梢神経、手や足の先まで硬い骨や、筋肉などに接するように、沿うように走行します。
そして、骨、筋、筋膜、腱膜、腱鞘などによって形成されたトンネルの中を通過したり、あるいは筋肉を貫通したりして、目的地まで到達しています。
手足の先と脳などの中枢神経との間での情報や指令のやり取りは、時間にすると、一瞬ですが、その道のりは山あり谷ありなのです。

末梢神経絞扼障害は、日常生活で繰り返し負担をかけてしまっている部分、仕事やスポーツなどで酷使した箇所などで、神経周辺にゆがみが生じたり、筋肉の緊張感が高まることで、トンネルが狭くなって、神経が障害されます。
症状として代表的なものは、ピリピリ、ジンジン、チクチクなどといったしびれ感、痛み、触れても感覚が鈍いといった知覚低下、力が入らない、思うように動かせないなどといった運動障害です。


前回も触れましたが、しびれを代表とする神経的な症状というと、ついつい頚椎や腰椎でのトラブルを前提としてしまいがちにあるため、こうした現象は、発見されないでいることが多いようなんですよね、残念ながら。

神経的な症状がある場合、頚椎や腰椎での圧迫の有無の確認と一緒に、末梢神経での通り道にも目を向けることで、意外なほど単純に回復できることが少なくないのです。

手や足がしびれていたりする場合、病院では、原因に関係すると思われる首や腰を中心に、画像診断を行っているようです。
神経の走行に沿って、首から手の先まで、腰から足の先までというように、隈なく評価するということは、種々の理由からあまりされていないようです。

そこで、神経の圧迫による症状の原因部位を、正確に評価するには、その患者さんの日常生活や作業内容を詳しくお聞きして、どのような部位にどのような負担がかかっているのかを、知ることから始まります。
とはいっても、根掘り葉掘り聞きだす必要はなく、末梢神経絞扼障害の患者さんの自覚症状は、圧迫される神経に応じてそれぞれ特徴がありますから、それをベースにしてみていけばいいだけなんですけどね。


ここで、末梢神経絞扼障害における重要なポイントを紹介しましょう。

それは、ダブル・クラッシュ・シンドローム(Double Crush Syndrome)と言われる現象です。
これは、首や腰などの神経にとっての中心よりの部分で、圧迫がある場合、神経の流れが十分に機能せず、神経の走行の末端側(肘や手、膝や足)といった部分でも障害が起こりやすくなるというものです。

手や腕にしびれや痛みを訴えている患者さんで、手首での障害(手根管症候群:しゅこんかんしょうこうぐん)、肘での圧迫(肘部管症候群:ちゅうぶかんしょうこうぐん)が見つかったケースで、そのうち70%は、頚椎神経根障害(首での神経の圧迫)を合併していたという報告もあります。(Upton、MaComas  1973)

さらに、リバース・ダブル・クラッシュ・シンドローム(Reverse Double Crush Syndrome)という現象も報告されてます。
これは、Lundborg(1985)によって唱えられた現象で、神経の走行の末端側(肘や手、膝や足)といった部分で障害が起こると、神経細胞自体の栄養障害のため、首や腰といった神経にとっての中心よりの部分でも圧迫が生じてしまうというもの。
臨床的にも、手根管症候群(手首での障害)に合併する胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん:首の付け根、鎖骨の上部のスペースでのトラブル)が、手根管症候群の手術や施術で治癒したという報告もあります。

したがって、もし、1ヵ所の絞扼障害が発見された場合には、神経の走行に沿って、常にそれより中心側、末端側の絞扼障害のことを考えて、目を局所にとどめないようにしていかなければならないのです。


神経の圧迫というと、圧迫している箇所、そこにだけ目がいってしまいますが、ここでもやはり、全身から局所を診るというアプローチが重要になっているのです。

「木を見て森を見ず」とならないことが大切なんですね。




ゆがみと健康づくり | 12:19:34 | Trackback(0) | Comments(0)
次のページ

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。